ひとくちに「アトピー性皮膚炎」といっても、病気の勢い(程度)や、発症してからの期間など、さまざまな段階があります。
とくに、「ジュクジュク・アトピー(急性期)」と「カサカサ・アトピー(慢性期)」では、病気の特徴も、「するべきこと(改善法)」も全く異なるのですが、意外にこのことは知られていないようです。
この段階に合わせた「するべきこと(改善法)」を正しく選べば、アトピー性皮膚炎は充分よくなる病気なんですね。
今まで、よくある「アトピーによい」ものにチャレンジして、うまくいかなかったことはありませんか?
それは、あなたのそのときの「段階」に合っていなかったのかもしれません!
では、今のあなたは「ジュクジュク・アトピー」なのか「カサカサ・アトピー」なのか、見分け方と、「するべきこと(改善法)」を順にご説明しますね。
1、ジュクジュク・アトピーとは?
アトピー性皮膚炎の勢いが強まって、「赤い」「プツプツ」「腫れ」「痒い or 痛い」といった、ピンチ度の高い状態……これは「アトピー性皮膚炎<急性期>」です。
この段階を、分かりやすくここでは「ジュクジュク・アトピー」と呼びます。
真っ赤に腫れて熱を持って、じっとしてても動いても痒いしつらく、痒みで夜もぐっすり眠れなかったりと、本当にしんどい段階です。
いかがですか?
今のあなたのお肌には、こうした症状が見られるでしょうか?
もし当てはまるところがあったら、今はアトピー性皮膚炎<急性期>、つまり「ジュクジュク・アトピー」の段階だと判断しましょう。
発症してからの時間的経過は関係ありません。
今の症状の「強さ」を最優先して見分けます。
さて、「ジュクジュク・アトピー」の段階では、ガマンできず掻いてしまえば、ジュクジュクと汁が漏れてきますよね。
皮膚の下からこみあげるような、ものすごい痒みがありませんか?
ジュクジュク・アトピーの特徴に、「水っぽい」というのがあります。
「水っぽい何か」が身体の中にあり、ちょっとした刺激で皮膚へとやってくる。
これがジュクジュクアトピーの正体です。
この「水っぽい何か」とは、日々の生活で処理しきれなかった「老廃物」がその正体。
老廃物が長く体内に留まることで、次第に熱を帯びるようなり、それがついに皮膚へとあふれて、プツプツや腫れといった症状を引き起こし、我慢できない痒みを感じさせます。
改善法としては、この「水っぽい何か」を身体の中から追い出すこと!
原因となる「水っぽい何か」を片付ければ、もう痒みも起こりませんし、ブツブツもできません。
これは、ステロイドやプロトピックといった塗り薬ではできません。
逆に、中医学(漢方薬&養生)は、こういうことは非常に得意です。
2、カサカサ・アトピーとは?
アトピー性皮膚炎の勢いが弱まり、「皮膚の色はうっすらピンク」「プツプツはなく平ら」「痒みはときどきで、こみあげる激しい痒みはもうない」と落ち着いてきた状態……これは「アトピー性皮膚炎<慢性期>」です。
この段階を、ここでは分かりやすく「カサカサ・アトピー」と呼びます。
ジュクジュクが下からあふれ出るときの猛烈な痒みとは違って、表面でバチバチとはじけるような痒みですね。
赤みや痒みのピークは過ぎたものの、皮膚が色素沈着して茶色(たまにグレーなことも)になったり、ゴワゴワしたりします。
また、<慢性期>では、長い炎症でキレイな皮膚が生え替わりにくくなっていたり、皮脂やうるおいも不足気味になりがちです。
この段階では、美肌を再生していくことが完治へのカギとなります。
「お肌が元気に生え替わるパワーを増やす」、「バリア機能をUPさせる」、「美肌の材料を効率よく補給する」、「皮膚の奥に残る炎症の残りカスを片付けて、色素やゴワゴワを早く改善する」……これらすべて、漢方(中医学)が大得意♪
おひとりおひとりの弱点に合わせて、ピッタリなお手当を選択して、早く美肌を取り戻しましょう。
飲むだけでなく、お肌に直接働きかける「スキンケア」の効果がよく出るのもこの段階です。
このように、急性期のジュクジュク・アトピーと慢性期のカサカサ・アトピーでは症状の特徴とするべきこと(改善法)が全く異なります。
まず、今の状態がジュクジュク・アトピーなのかカサカサ・アトピーなのかをきちんと見分けること。
ジュクジュク・アトピーであれば、原因となる「水っぽい何か」を身体の中から追い出すこと。
カサカサ・アトピーであればお肌のパワーを増やし、バリア機能をアップさせ、まだ残っている老廃物を片付けて、キレイな美肌を取り戻すこと。
この記事を読んで、「あ……!わたし、コレかも」と感じた方は、今のあなたに最適なお手当を、正しく選んでくださいね。
今のご自身のアトピー性皮膚炎が<急性期>か<慢性期>か、どうすればよくなるか、普段の生活はどう変えるとよいのか……「わたしにピッタリな治し方」を知りたい方は、まつもと漢方堂の漢方相談へいらしてくださいね。