抑肝散加陳皮半夏
「歯ぎしり」って、どうして起こるかご存じですか?
上あごと下あごには、それぞれ内臓に連なる経絡が走っています。
何らかの原因で、内臓に熱がこもって、それが経絡を伝ってあごに届く。
「熱」というのは「機能が異常亢進している状態」なので、過剰にあごが動いてしまうと、歯ぎしり。
または陰陽のバランスが乱れて筋肉がけいれんを起こす。
あごを支える筋肉でけいれんが起こればこれも「歯ぎしり」です。
そんなとき、非常によく使われるのがこの「抑肝散加陳皮半夏」です。
「よくかんさん(よっかんさん)かちんぴはんげ」
と読みます。
陰陽のバランスが崩れて筋肉のけいれんが起こることを、中医学では「内風」と呼びます。
外からの影響で風邪や痒みが起こるのを「外風」と呼び、区別するのです。
「内風」が起こるようなときは、陰が不足し、相対的に陽が余っているとき。
そんなときは、イライラや不眠、寝汗なども起こりやすい。
「不足した陰を補う」にはこれだけでは少々足りません。
ですから、当店では、これに「育陰」のおくすりを足すか、一段落ついたらお手当の方向性ををシフトするかします。
これだけをずーっと長く使うことはあまりありません。
ウワサですけど、最近病院では、これがとても頻繁に出されているそうですね!!
はて……?
(処分に困ったお客さまに、「先生、これ、何とかして!!」と、ドッサリ手渡されたことがありました(^^ゞ)
……2011年12月3日