今週の漢方薬
「春」……気持ちのいい季節ですね!!
日が長くなり、太陽の角度も高くなりますから、光が強く明るくなって。
気温も徐々に高まります。
そんな、自然界の「陽気」が強くなる春には、そこに住むわたしたち人間の体内でも「陽気」が強くなってきます。
陽気が強くなるとどうなるか。
バランスが心地よくとれているひとにとっては「心地いい」季節ですが、バランスが崩れているひとにとっては「調子悪い……」とお悩みの季節となります。
「春先はどうも……」というのがこれです。
中医学的には「春」は「肝」の季節です。
「肝」のはたらきは、体内のあらゆるものの巡りを調節すること。
わたしたちの慣れ親しんだ言葉にムリヤリ翻訳すれば、「自立神経のはたらき」とでも言えましょうか。
体内の調節が乱れるとあらゆる部分に負担がかかりますが、特に春に起こりやすい不調といえば……。
はい、精神的なトラブルですね。
この帰脾湯というおくすりは、「集中してものを考え」たり、「深く眠っ」たり、そんな人間にとって不可欠な、「脳みそ」の栄養を補給する効果があります。
強いストレスがかかった後、何だか不安感が続いたり、いやな考えから抜けにくくなったり、ヘンな焦りが出てきたり……そんなこと、ご経験ありませんか?
これは、ストレスで精神的に参ってしまって、脳や神経が正常にはたらくための燃料不足になって起こります。
燃料を補給してやることと、その燃料の供給口である「胃腸」をちょっと強化して、スムーズな補給を助けること、そのどちらをもやってくれる、心強いおくすりなのです。
メンタル面での不調には……漢方薬はよく効いて、効果も早いです。
悩むよりも、前へ進む一歩を!!
どうぞご相談くださいね。
……2012年3月23日